新聞のコラム:北海道新聞(卓上四季)」
卓上四季
宝くじ(12月18日)
今年、久々に買った宝くじ。
買う気のないのに、たまたま、何かに導かれるごとく宝クジ売り場に連れて来られた私は、被害者か幸運者か、どっちやどっちや、神様あああ〜。
当てにせずとも,ゴミくずであろうよ。
すでにどこへ置いたのか、記憶は薄れ、俺もいい加減な男一匹素浪人。
お後がよろしいようで、続きをどうぞ。
五七五のあとに脈絡なく「それにつけても金の欲しさよ」と続ける狂歌の遊びがある。「古池や蛙(かわず)飛び込む水の音 それにつけても金の欲しさよ」という具合だ。年の瀬、庶民はカネの動きがあわただしい▼誰も夢見る一獲千金。ふだんは買わなくても「年末ジャンボ宝くじ」だけは、財布を取り出す人も多いのではないか。一等は前後賞を合わせ三億円だ。日本宝くじ協会によると、購入する二大動機は「賞金目当て」と「大きな夢」だそうだ▼夢だとは分かっていても、当たったらどうしようと考えてしまうのが小心者の悲しいところだ。妻に告げるべきか。挙動で分かってしまうんじゃないか。これで会社を辞められるかもしれん。そうなると時間をもてあます…▼江戸時代は富くじだ。許された社寺で毎月行われ、にぎわった。落語では、「千両富」だが、それはまれでふつうは一等が百両か、多くて三百両だったそうだ。江戸後期の百両は今のカネにすると六百万円ぐらいか▼それでも江戸の庶民には大金だったろう。富札の値段は二朱。一両の八分の一だから、安くはなかった。もっとも今も三百円の宝くじをまとめて何十枚と買う人は少なくない▼落語「宿屋の富」では、当たったら、いい家を買ってうまいものを食って、と空想する男。当たらなかったら?と聞かれて「うどん食って寝ちゃわあ」。まあそんなところだろう。
宝くじ(12月18日)
今年、久々に買った宝くじ。
買う気のないのに、たまたま、何かに導かれるごとく宝クジ売り場に連れて来られた私は、被害者か幸運者か、どっちやどっちや、神様あああ〜。
当てにせずとも,ゴミくずであろうよ。
すでにどこへ置いたのか、記憶は薄れ、俺もいい加減な男一匹素浪人。
お後がよろしいようで、続きをどうぞ。
五七五のあとに脈絡なく「それにつけても金の欲しさよ」と続ける狂歌の遊びがある。「古池や蛙(かわず)飛び込む水の音 それにつけても金の欲しさよ」という具合だ。年の瀬、庶民はカネの動きがあわただしい▼誰も夢見る一獲千金。ふだんは買わなくても「年末ジャンボ宝くじ」だけは、財布を取り出す人も多いのではないか。一等は前後賞を合わせ三億円だ。日本宝くじ協会によると、購入する二大動機は「賞金目当て」と「大きな夢」だそうだ▼夢だとは分かっていても、当たったらどうしようと考えてしまうのが小心者の悲しいところだ。妻に告げるべきか。挙動で分かってしまうんじゃないか。これで会社を辞められるかもしれん。そうなると時間をもてあます…▼江戸時代は富くじだ。許された社寺で毎月行われ、にぎわった。落語では、「千両富」だが、それはまれでふつうは一等が百両か、多くて三百両だったそうだ。江戸後期の百両は今のカネにすると六百万円ぐらいか▼それでも江戸の庶民には大金だったろう。富札の値段は二朱。一両の八分の一だから、安くはなかった。もっとも今も三百円の宝くじをまとめて何十枚と買う人は少なくない▼落語「宿屋の富」では、当たったら、いい家を買ってうまいものを食って、と空想する男。当たらなかったら?と聞かれて「うどん食って寝ちゃわあ」。まあそんなところだろう。

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